こんにちは、五番館です。
さて、本日はお預かりした納経軸についてです。
下の画像を見て頂くとお分かりになるかと思いますが...
はい、今回は墨抜き(こちらは朱肉ですが)についてです。
乾いていないうちに巻いてしまったのか、それにしては印自体はしっかり残っておりますので
なにかしらの水分の影響なのか、お寺さんの朱肉の調子が良くなかったのかわかりませんが...
こういった滲みや流れはいろいろなケースがあり、
人によっては自分の旅のご縁としてそのままにする場合もありますし、
たとえば観音様のお顔の近くに墨が飛んでしまったので消して欲しいと
ご依頼をされる事もあります。
汚れの場所によって、また個人の思いによってその汚れをどうするか、ということですね。
場所としては最下段で、掛軸として表装された際にちょっと目立つかな?
と思われる位置でした。
作業風景は撮り忘れてしまいましたが、墨を落としていきます。
絹から墨を取り除きますので紙本(紙の作品)には出来ません。
(紙の汚れ、破れや穴空きの場合は別の方法で目立たなくする事が出来ます。)
物理的に触りますので全くとまではいきませんが、墨抜きに使用する材料、道具は
天然のものですので納経軸(まくり)を傷める事も少なく済みます。
掛軸へ表装するとこのような感じになります。
どちらかというと墨より朱の方が落ちやすく、
書いてから時間が経っていない状態(早ければ早い程よい)が落ちやすいですね。
太字のものや広範囲のものなど状況によっては厳しい場合もあります。
無理にやると絹本を傷めますので、基本的にポイントで行うものかと思います。
五番館にて表装の場合、特価にて承ります。
ぜひご相談下さい。
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