こんにちは。五番館の池田です。
今回は県内のお客様より掛軸表装のご依頼を頂きました。
納経軸は西国三十三ヶ所、聖観音(しょうかんのん)です。
六観音の一尊であり左手に蓮華を持っているのが一般的です。
太字ではなく御詠歌での集印(朱印)が、白い羽衣の観音図と相性が良いですね。
正絹 牡丹 / エンジ唐草 / 透かし本金厚口金軸(黒)
正絹ならではの、きめの細かさと艶が存分にご覧頂ける裂地です。
観音霊場納経軸の表装の裂地選びで迷った際には、
中央の如来図や観音図の色使いと、裂地の色合いを合わせると
雰囲気良くまとまります。
歪みなく均一なスジ廻しです。
このスジ廻しの幅が上下左右均等であることが、五番館製造の掛軸には必須です。
裂地の柄は印象良く配置。
風帯は小さいながら、見た目の繊細さを決定付ける重要な箇所。
特に先端の露(つゆ)は、大きすぎず小さすぎない繊細な仕上げです。
紐も厳選した品質の良いものを使用しています。
透かし本金厚口金軸(黒)
厳選された桐箱を別途ご用意致します。
※写真の箱書きは例です。
湿気から掛軸を守ってくれますので、高品質な桐箱に収納される事をお薦めします。
桐箱無しの場合には、掛軸収納に適した紙箱に入れてお渡しとなります。
今回ご紹介の表装裂地のご案内
正絹二丁上遠州(牡丹)(しょうけんにちょうぼたん)
長期の使用を想定した、和紙手打ち三枚裏、本格表装。
※三枚裏とは
まず本紙(納経軸)に対しての裏打ち、その後、裂地を継いだ状態での中裏打ち、
最終の総裏打ちの、合計3回の裏打ちを施します。
簡略された掛軸は1回〜2回の裏打ちで完成されており、耐久性や家宝としての将来性を
考慮していないものが多く存在します。
五番館ではあらゆる箇所にこだわった、家宝に相応しい表装を施します。
納経軸表装へのこだわりについては、こちらのページにてご紹介しております。
表装、額装、修復の五番館
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