こんにちは。五番館の池田です。
今回は県内のお客様より掛軸表装のご依頼を頂きました。
納経軸は四国八十八ヶ所、弘法大使・空海 龍の天蓋(てんがい)付き坐像です。
四国八十八ヶ所、真言宗の開祖であり、生前は空海と名乗り
没後86年に生前の功績を評価され弘法大師の称号が贈られました。
右手に三鈷杵(さんこしょ)、左手に数珠を持ち、
手前に木履(ぼくり)と浄瓶(じょうびょう)が描かれている定番の姿です。
羯磨法輪(かつまほうりん) / 富田雲赤 / 透かし本金厚口金軸(黒)
紺地に羯磨と法輪、巴(ともえ)と桐が箔金糸で織り込まれています。
柄は歪みがないように丁寧に調整してあります。
羯磨と法輪柄が、横一列に真っ直ぐに揃っているのがお分かり頂けますでしょうか。
一見当たり前のようですが、織物の状態では自在に動く裂(きれ)の状態ですから
裂地に和紙を裏打ちをし、最終的に真っ直ぐの状態となるには相応の手間が掛かっています。
風帯は小さいながら、見た目の繊細さを決定付ける重要な箇所です。
上品に取り付けられています。
歪みなく、繊細、均一なスジ廻しです。
今回は内側は紺色、外側は白色になっています。
このスジ廻しの幅が均等であるかそうでないかで、出来映えが変わってしまいます。
透かし本金厚口金軸(黒)
厳選された桐箱は別途ご用意致します。
湿気や害虫から掛軸を守るため、高品質な桐箱に収納される事をお薦めします。
桐箱無しの場合には、掛軸収納に適した紙箱に入れてお渡しとなります。
今回ご紹介の表装裂地のご案内
羯磨法輪(かつまほうりん)
長期の使用を想定した、和紙手打ち三枚裏、本格表装。
※三枚裏とは まず本紙(納経軸)に対しての裏打ち、その後、裂地を継いだ状態での中裏打ち、
最終の総裏打ちの、合計3回の裏打ちを施します。
五番館の掛軸に関する関する考え方、納経軸に関してはこちらでご案内しております。
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